テンプレートメッセージとカードタイプメッセージの違い — LINE公式アカウントで使い分けるポイント

LINE公式アカウントには「テンプレートメッセージ」と「カードタイプメッセージ」という似て非なる2つのリッチなメッセージ形式があります。それぞれの特徴・向き不向きを正しく理解し、目的に合った使い分けができるよう徹底比較します。

テンプレートメッセージ・カードタイプメッセージとは

LINE公式アカウントでは、テキストだけでなくビジュアルやボタンを組み合わせたリッチなメッセージを送信できます。 その代表的な形式が「テンプレートメッセージ」と「カードタイプメッセージ」です。 どちらも画像+テキスト+アクションを組み合わせられますが、作成方法・表示形式・対応機能が異なります。 これらのリッチメッセージはセグメント配信と組み合わせることで、開封率・クリック率を大幅に改善できます。

テンプレートメッセージ

Messaging API経由で送信するメッセージ形式です。 ボタン・確認・カルーセル・画像カルーセルの4タイプがあり、JSON形式で構造を定義します。 LINE公式アカウントの管理画面(LINE Official Account Manager)からは直接作成できず、 APIまたはCRMツール経由で利用します。

カードタイプメッセージ

LINE公式アカウントの管理画面から直接作成・送信できるメッセージ形式です。 プロダクト・ロケーション・パーソン・イメージの4タイプがあり、 横スワイプ可能なカルーセル形式で表示されます。 2023年に追加された比較的新しい機能で、ノーコードで作成できるのが特徴です。

機能比較表 — 一目でわかる違い

両者の違いを一覧で整理します。目的に合わせてどちらを選ぶべきかの判断材料にしてください。

比較項目テンプレートメッセージカードタイプメッセージ
作成方法Messaging API(JSON定義)管理画面のGUI操作
プログラミング必要(またはCRMツール経由)不要
メッセージタイプボタン / 確認 / カルーセル / 画像カルーセルプロダクト / ロケーション / パーソン / イメージ
カルーセル表示カルーセル・画像カルーセルで対応(最大10枚)全タイプがカルーセル形式(最大9枚)
アクション種別URI / メッセージ / ポストバック / 日時選択 / リッチメニュー切替URI / メッセージ(一部制限あり)
動的パーソナライズAPI経由で顧客ごとに内容変更可能管理画面で作成した固定コンテンツ
セグメント配信APIまたはCRMツールで自由にセグメント可能管理画面の絞り込み機能で対応
自動配信(トリガー)Webhook+API連携で柔軟に対応ステップ配信で一部対応
向いている運用EC連携・CRM自動配信・高度なパーソナライズ店舗紹介・商品カタログ・スタッフ紹介

ポイント

テンプレートメッセージは「プログラムで制御する柔軟性」、カードタイプメッセージは「誰でも簡単に作れる手軽さ」がそれぞれの強みです。 どちらが優れているということではなく、運用体制と目的に合わせて選ぶことが大切です。

トーク画面での見た目の違い

機能面の違いはわかっても、実際にユーザーのトーク画面でどう表示されるかがイメージしにくいかもしれません。 ここでは両者の表示レイアウトを視覚的に比較します。

テンプレートメッセージ

画像エリア

商品タイトル

商品の説明テキストがここに表示されます

購入する詳細を見るお気に入り
  • 画像の下にテキスト+ボタンが縦積みで配置

  • ボタンは最大4つまで、全幅でタップしやすいデザイン
  • カルーセルでは複数カラムを横スワイプ(左右に余白あり)
  • テキスト部分のフォントサイズや行数に一定の制約あり

カードタイプメッセージ

  • カードが横並びに表示され、スワイプ操作で次のカードへ

  • プロダクトタイプでは価格・ラベルが構造的に表示される
  • 3枚目以降が「チラ見え」して次があることを示唆
  • パーソンタイプでは丸いアバター写真+肩書きが表示

レイアウトの最大の違い

テンプレートメッセージは1つのカラムの中に情報が縦に積まれるレイアウトです。 画像→テキスト→ボタンの順に上から下へ配置され、ユーザーはスクロールなしで全情報を把握できます。 カルーセルにすると横スワイプになりますが、各カラム内は縦積みです。

一方、カードタイプメッセージは最初からカルーセル(横スワイプ)を前提としたデザインです。 情報がカード単位にまとまり、コンパクトに複数アイテムを一覧できるため、 商品比較や店舗一覧など「複数の選択肢を横並びで見せたい」シーンに適しています。

テンプレートメッセージ

画像比率: 横幅いっぱいの長方形。アスペクト比は1.51:1が推奨。画像がメッセージの上部を大きく占める

テキスト: タイトル+説明文で最大160文字。テキスト量が多い場合に有利

ボタン: カラム下部に全幅で配置。視認性が高くタップしやすい

カードタイプメッセージ

画像比率: タイプにより異なる。プロダクトは正方形寄り、イメージは大きめの画像表示

テキスト: ラベル・タイトル・価格など構造化された情報をコンパクトに表示

アクション: カード全体がタップ領域。URIアクションまたはメッセージアクションを設定

ポイント

見た目の印象は「テンプレート=情報量が多い1枚もの」「カードタイプ=コンパクトな複数枚のカタログ」です。 ユーザーにじっくり読んでもらいたい場面ではテンプレート、サッとスワイプで比較してもらいたい場面ではカードタイプが効果的です。

テンプレートメッセージの4タイプと活用シーン

01

ボタンテンプレート

画像+テキスト+最大4つのアクションボタンを表示。商品詳細ページへの誘導や、複数の選択肢を提示する場面で活躍します。

活用例: 商品紹介→「購入する」「詳細を見る」「お気に入りに追加」のボタン配置

02

確認テンプレート

テキスト+2つのアクションボタンで「はい/いいえ」形式の応答を取得。アンケートや確認ダイアログに最適です。

活用例: 「本日のセール情報を受け取りますか?」→「はい」「いいえ」

03

カルーセルテンプレート

最大10枚のカラムを横スワイプで表示。各カラムに画像・テキスト・ボタンを設定でき、複数商品の比較表示に向いています。

活用例: おすすめ商品3選をカルーセルで一覧表示し、各商品に「詳細を見る」ボタンを配置

04

画像カルーセルテンプレート

画像のみのカルーセル(最大10枚)。テキストなしでビジュアルを最大限に活かしたい場面に適しています。

活用例: 新作コレクションのルックブックを画像カルーセルで配信し、各画像タップでECページへ遷移

カードタイプメッセージの4タイプと活用シーン

01

プロダクトタイプ

商品画像・商品名・価格・説明文・アクションボタンをカード形式で表示。ECサイトの商品紹介に最適な形式です。

活用例:週間売上ランキングTOP5をプロダクトカードで配信

02

ロケーションタイプ

店舗・施設の写真・住所・営業時間を表示。Google Maps連携で「経路案内」ボタンも設定でき、来店促進に直結します。

活用例: 新規オープン店舗のお知らせ、近隣3店舗の案内カルーセル

03

パーソンタイプ

人物の写真・名前・肩書き・説明文を表示。スタッフ紹介や講師紹介など「人」にフォーカスした訴求に向いています。

活用例: 美容サロンのスタイリスト紹介、セミナー講師の一覧表示

04

イメージタイプ

画像を大きく表示し、ラベルとアクションを付与。ビジュアル重視のキャンペーン告知やイベント案内に適しています。

活用例: 季節キャンペーンのバナーを複数枚カルーセルで配信

使い分けの判断フローチャート

「どちらを使えばいいかわからない」という場合は、以下の判断基準で選びましょう。

Q1. プログラミングやCRMツールの連携は可能ですか?

Yes→ テンプレートメッセージも選択肢に入ります。Q2へ。
No

カードタイプメッセージ がおすすめです。管理画面だけで完結します。

Q2. 顧客ごとにメッセージ内容を動的に変えたいですか?

Yes

テンプレートメッセージ 一択。API経由で顧客データに応じた動的生成が可能です。

No→ Q3へ。

Q3. ポストバックアクションや日時選択アクションが必要ですか?

Yes

テンプレートメッセージ 。カードタイプメッセージではこれらのアクションは使えません。ステップ配信でもテンプレートメッセージが活躍します。

No

→ 用途に合ったタイプがある方を選びましょう。店舗紹介なら カードタイプ(ロケーション)、商品比較なら テンプレート(カルーセル)が便利です。

実践ヒント

多くの企業では両方を併用しています。管理画面から手軽に送れるカードタイプメッセージを日常の配信に使い、 EC連携やCRM自動配信ではテンプレートメッセージを使う——というハイブリッド運用が最も効率的です。

まとめ

テンプレートメッセージとカードタイプメッセージの違いを改めて整理します。

  • テンプレートメッセージはMessaging API経由で送信。動的パーソナライズ・ポストバック・日時選択など高度なアクションに対応し、CRM自動配信に最適

  • カードタイプメッセージ は管理画面からノーコードで作成。プロダクト・ロケーション・パーソン・イメージの4タイプで、店舗紹介や商品カタログに最適

  • プログラミング不要で手軽に始めたい → カードタイプメッセージ
  • 顧客データに基づく動的配信をしたい → テンプレートメッセージ
  • 多くの企業では両方を併用するハイブリッド運用が効率的。さらにリッチメニューと連携させることで導線全体を最適化できます

どちらの形式も、セグメント配信と組み合わせることでさらに効果が高まります。 顧客の属性や行動に応じてメッセージ形式を使い分け、開封率・クリック率の向上を目指しましょう。

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